夏野菜にとっても過酷な気象状況だった2023年夏。

上の写真は、豪雨が続いた後の状況。この後は猛暑が続き、草丈がぐんぐん伸びて畑全体が草に埋もれてしまった。

この夏は夏野菜にとっても散々な気象状況だった。

これから収穫という時期に入っていた畑の作物は、3週間近くほとんど太陽が顔を出さない雨続きで収穫に至らなかった。

その後は一転、猛暑続きで水分不足。そんな中でも草の勢いだけがが凄まじく、田んぼ跡の畑はほとんどの作物が草に埋もれた。

草も生えない庭の菜園は乾燥がひどく、楽しみにしていたクリシュナトゥルシーやホーリーバジル、セージなどのハーブ類さえ育たなかった。

ズッキーニ・スィートコーンは長雨で全滅

田んぼ跡の畑で、水捌けの悪い土壌だったので、ダメージが大きかった。

あまりの長雨と豪雨で、ようやく毎日コンスタントに1〜2本づつ収穫を始めていたズッキーニは、ほとんど溶けてしまった感じ。

ズッキーニは茎が太く、中が空洞なので、水分過多には弱い。

これから本格的に収穫しようと思っていた時期だったのでとても残念だった。

収穫間近だったスィートコーンは、日差しが全くなくなったことで、色付くこともできず、根が腐ったのか立ち枯れ状態。

日本かぼちゃには、この時期小さな実がたくさんついていたが、大きくなれずほとんどが腐ってしまった。

トマトやきゅうりも花をつけ始めたところだったので、これも激しい雨でほとんどが落ちてしまった。

花の時期に長雨が続くと受粉もできない。

毎年状況は変わり、自然には太刀打ちできない。

種まき時期の見極め

結果論でしかないが、スィートコーン、ズッキーニの収穫は6月下旬までにある程度済ませておくべきもののようだ。

あるいは、とうもろこしであれば、7月中旬の時点で、雄花が開きかけているとちょうどいい時期なのかもしれない。この場合、スィートコーン系でないポップコーン系になる。

隣の畑が(慣行農法だが)育苗して4月中旬には定植していたので、ズッキーニは本格的な梅雨になる6月下旬までに9割方の収穫を終え、なすも6割方収穫を済ませていた。

自然農の直播で、保温資材も使わないとなると、充分に暖かくなってからの種まきということになる。

播種期がかなり遅い上に育ちも遅いので、夏野菜の収穫が8月後半からということにもなりがち。

今年は、あえて播種日を遅らせ、ほとんどの夏野菜を5月9日まきにしていたが、これが裏目に出てしまったようだ。

スウィートコーンだけは、「6月末までに収穫すべき」との情報で4月30日にまいたが、これも、半月以上遅かったような。

やはり、全てを直播というわけにはいかないようだ。苗床が必要で、種まき用の土も準備しておかないとスムーズな種まきができない。

野性味の強い野菜が救世主。

豪雨続きの後は酷暑が続き、人間も野菜もダメージが大きい。

そんな中でもカボチャと落花生、シソだけは元気。落花生の実入りが心配だが、今のところ元気に育っている。

カボチャも早い時期に受粉した実は順調に育って収穫に至ったが、開花時期と豪雨が重なって後半の収穫ができなかった。

シソやバジル類は、1回目の収穫の後、酷暑続きで虫の餌食となった。

虫も水分不足で、葉物の水分で凌いでいるようだ。草がなかなか生えない庭の菜園はシソやバジルが丸裸状態。

それに比べ、草に覆われている田んぼ跡の畑のシソ類は草と同化して虫食いもなく元気な状態、虫にとってもいい環境なのだろう。

野菜も草と共生できるほどの強靭さを持てば、これからの厳しい気象状況にの中でも我々の食べ物として収穫し続けることができるのかもしれない。

野菜を野草化させる

土中の微生物を増やして草を多品種化させ、その中に野菜の種をまいて、ちょっとだけ手助けしながら必要な分だけ収穫し、採種もしないで自然枯死させていけば、草のように適材適所、適期に発芽成長するのではないか?そんな循環を見てみたい。

結局、福岡さんの自然農法に行きつきそうだが、そんな状況ができると、次は少しでも美味しいものを、形よく、もっとたくさんと欲を出すのが人間なのかもしれない。

それが今の状況なのだろう。

タイトルとURLをコピーしました