米糠ぼかし肥料の作り方から保存法まで!嫌気性発酵で作った!

米ぬかぼかし
このだまを潰しながら天日乾燥させる

自然農でも、米ぬかぼかしや、米ぬかと油かすを混ぜたものを土の上にパラッとまく程度はの補いは許容範囲となっている。

始めたばかりで地力のない土地であれば、この程度は準備しておくと重宝する。 

「米ぬかぼかし」は配合材料もいろいろ。好気性発酵と嫌気性発酵がある。初めて作る場合は、嫌気性発酵のほうが手間なく成功の確率が高い。

自然農では「持ち込まず持ち出さず」というが、何年も収穫を待つのもつらすぎる。ぼかしくらい作って入れないと秋の種まきもできないと焦っていた。

ようやく糠の入手先を見つけ手に入れたが、国産圧搾の油かすの入手先を探している間にずいぶん日にちが経ってしまったので、とりあえずあるもので作ってみることにした。

庭の土は酸性度も強いようなので、米ぬか四分の一程度のカキ殻の粉をまぜ、いりこ粉末コーヒーかす揚げ油などが少々あったのでそれをまぜ、この春に作った野草酵素を水に加えて作ってみた。1ヶ月後どうなっているか楽しみ。

人間の体にも土にも発酵の力は大きいようだ。来春は畑用にも野草酵素を作ってみようと思っている。

コンポストキエーロの土を混ぜようかとも思ったが、まだ完全発酵していない部分もありそうなので今回はやめた。

米ぬかぼかし作り方〜材料と配合

ぼかしの作り方もいろいろあって、みんなそれぞれに工夫しながら作っているようだ。

・米ぬかと畑の土を1:1に水を加えるだけ 地力のある畑ならこれがベストかもしれない。

・米ぬかと油かすを1:1に畑の土を少々加え + 水

・米ぬかと油かすと牡蠣殻粉末を3:1:1 + 水 酸性度の強い土に有効。

水分量の目安は、全量の30%程度。

材料はその土地の状況によって加えるものも違ってくる。
ネット上にもいろいろあがっているが、自然農で考えれば、上記の3種程度が限界かなと思っている。

好気性発酵とと嫌気性発酵

好気性発酵は、酸素を必要とするため毎日の撹拌作業が必要である。また高温になるので温度や水分の調整も必要になる。初心者には嫌気性発酵のほうが手間なく簡単なのでそちらで作ってみた。

嫌気性発酵ぼかしの作り方

嫌気性発酵は、酸素のない状態でないと発酵できないので、材料を混ぜ合わせたら空気が入らないよう密封して、出来上がったと思われる時期までまで開封しない。

台所でも出来る私の作り方手順

準備するもの
⚫︎米ぬかなどの材料
⚫︎材料の30%程度のぬるま湯
⚫︎しっかりした20L程度の透明ビニール袋と黒いビニール袋

透明のビニール袋だと、混ぜる時に中の状態がどの角度からでも見えるので、むらなく全体を混ぜ込むことが出来る。量も、自分が混ぜやすい程度の量にして、何個かに分けておくと作りやすくもある。

黒いビニール袋は、保存する時に光が入らないようその中に入れておく。

⚫︎ビニールの口を締める太めのゴム
⚫︎作ったものを発酵保存するための蓋付きの容器。見栄えが悪いが、酵素づくりでは黄色の蓋付きの漬物樽を推奨されるので、嫌気性発酵には適しているようだ。

作り方
⚫︎ぬるま湯を用意し、材料に目安の水量の7割程度を加える。柔らかくなりすぎると使えないので、残りは足りない場合に少しづつ加えていく。

⚫︎全体が均一になるよう、よくよく混ぜる。

⚫︎片手でギュッと握ると塊になり、反対の指先でつつくとホロホロっと崩れるくらいの固さがベスト!
ここが重要なポイント!柔らかすぎるとカビてしまうので注意!

⚫︎水分調整しながらベストの状態にしっかり混ぜ合わせる。

混ぜ終えたら
⚫︎空気をしっかり抜きながら口をゴムで締める。

⚫︎更に黒いビニール袋に入れ、空気を抜きながらこれもゴムで口を締める

⚫︎できたものを蓋付きの容器に入れ発酵を待つ。ふたの上に重しを置いていたほうが良い。

置く場所にもよるがネズミなどに注意。

夏なら2週間程、冬なら2〜3ヶ月ほど寝かせる

成功の確認はいい匂い!

出来上がりの目安は、期間や発酵臭、白カビなどを判断材料にして確認。

醤油蔵のようないい匂い。ちょっと香ばしい感じ。発酵が進むともっと複雑ないい匂いがする。いい匂いというのが成功の目安。
                                                  
出来上がったぼかしの表面にうっすら白いカビが生えているのは麹菌なので問題ないのだが、赤や緑、黒などのカビは失敗しているので使えない。

出来上がった「ぼかし」は、天日乾燥して匂いを飛ばす!

出来上がったぼかしは、乾燥させて、微生物を休眠させることで長期保存が可能になる。

ブルーシートや大きな平型容器に塊をほぐしながら薄く広げ、レーキ様の道具などを使って均一にならし、風通しのいい半日陰で乾燥させる。天気のいい日に2〜3日繰り返すと間違いなさそう。

白カビは混ぜ込んでも大丈夫。虫などが入らないよう、防虫ネットをかけておきたい。

時々混ぜながら、サラサラになるまでしっかり乾燥させる。完全に乾燥すると微生物は休眠し匂いも収まる。

匂いのある状態でまくと、虫を引き寄せ虫食いだらけになるし、乾燥が不十分だとカビが生えたり、虫がわいたりするので要注意!

時間が経つと肥料効果が薄れるので、半年ほどで使い切りたい。

米ぬかぼかしの使い方

自然農の場合、ぼかしは地力のない土に補いとして最小限使用する。

成長が遅く緑の薄い作物の脇に、少量をパラパラッとまき、草となじませ株周りに置く感じ。朝露や雨などで自然に浸透し、すぐに効果が現れる。

ぼかしは発酵しているので効き目も早く強力なので、使いすぎると、窒素過多で病気や害虫を呼び寄せることにもなるので注意が必要だ。

自然農では、米ぬかと油かす半々を混ぜた生のものも許容している。これだとゆっくりと長めの効果がある。

ぼかしは即効短期間の効力なので、生のものとぼかしを使い分けることで、状況にあった補いが出来るようだ。実践しながらまた伝えていきたい。

畑作業のない冬の時期に作って土作りをしておく。

畑作業が一段落し、新米のヌカが出だしたタイミングでぼかしを作り、作物のない冬の時期に土作りをしておくと効果的だ。

地力がなくて発芽率や成長の悪い場所の表層10cmくらいまでのところに混ぜ込んでおくと良い。

コンポストや、木々や硬い茎の堆肥化促進にも使えるので、作っておくと何かと便利である。

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