種まきまでの下準備10項目!自然農でポタジェ作りは計画と段取りが必要!

種

菜園の種まきは、思い立ったが吉日とばかりにすぐにできるわけではない。

多くの前準備が必要で、綿密に計画を立てて段取りをしておく必要がある。

ざっくりと栽培作物の選定

播種時期は大まかには年2回。春まきと秋まきがある。

春まきの播種が終わったら隙間隙間に秋まきの計画を立て始め、秋まきの播種が終わったら春まきの計画を立て始める〜といったサイクルになる。

野菜類は殆どが一年草だが、山野草系やハーブ類、花などは宿根草や多年草も多い。また果樹も一度植え付けておくと年々大きく育ち、毎年季節の収穫もでき食卓も潤う。これらをある程度入れ込んでおくと、毎期の手間が省け、景観としても充実したものになるだろう。

春まき野菜

春まき野菜は、いわゆる夏野菜で種類も豊富。実ものが中心となる。狭い庭では選択を余儀なくされるが、まずは日常的に必ず買っているもの、なくてはならないものを、その中で比較的栽培の簡単なものを選びたい。

一般的には、きゅうり・トマト・ナス・ピーマン・かぼちゃ・人参・にがうり・大根・ラディッシュなど、それらのコンパニオンプランツとして、落花生やいんげん・ネギ・マリーゴールド・バジル等があげられる。

でも、見慣れた野菜だけでは味気ない。珍しくてちょっと気分の上がるような野菜を2〜3種入れ込むと楽しみが増すのでオススメ!

秋まき野菜

秋まき野菜は、ほとんどがアブラナ科で占められる。カブ・カリフラワー・ブロッコリー・大根・ラディッシュ・小松菜など、それらのコンパニオンプランツとしてセリ科の人参やキク科の春菊などがある。

宿根草と多年草

手入れのしにくい場所や条件の悪い場所は意外と野草系の適地で、宿根草である場合が多い。ふきやミョウガやコゴミなど手間いらずで毎年季節感を味わうことができる。

また、地下茎のハーブ類も生育旺盛で手間いらずだが、これら地下茎は、鉢植えした上で庭の中に入れ込まないと、他の植物を侵食するので注意が必要である。

果樹

果樹は、季節のお菓子やジャム作り、酵素づくりに欠かせない。収穫の楽しみもあり、食卓を豊かにしてくれる。すでにあるものは大事にし、スペースがあれば、できるだけ手のかからない、虫を寄せにくい、大木にならないものを選んで植えたい。

種まきまでの下準備10項目。自然農でも始めは少々の補いも必要!?

クローバー
白クローバーは繁殖力が強くて定着化するので、緑肥として庭にまいてはいけない!!!

①緑肥の種まき

地力のない土や硬い土であれば、色々考える前にまず緑肥をまいておくのがいい。播種後に土が乾かないよう草マルチをしようにも、始めたばかりで地力のない畑では、そのための草もない。

なので草マルチに使う草としても必需となる。

4〜7月であれば、イネ科の大麦やえん麦、9〜11月であれば、マメ科のヘアリーベッチやクレムソンクローバーなどが、広くない場所では適当かと思われる。

②ぼかしづくり

自然農では基本的に肥料を施したりはしないが、始めたばかりの菜園では、ぼかしの補いくらいは許容範囲と理解している。

ぼかしの作り方に関してはこちらを。

③大まかな土作り

これも最初の一回だけだが、鍬を入れ、中の有機物や石などを取り除き、3本鍬で土を細かく砕き、表層10cmくらいのところまでぼかしをよく混ぜ込み、レーキで表面をならすところまでしておくと、発芽率も良くなる。早くにいい収穫物を得るにはこれくらいのことをしておかないと、なかなか発芽生育が難しい。

④栽培作物の決定

種蒔き時期は大まかに春まきと秋まきの2回である。上記の作物の中から育てる野菜を選んでいくが、土の状態や広さ、組み合わせなどを考慮すると必然的に絞られていく。

⑤種の発注

種の発注は少なくとも1ヶ月、できれば2ヶ月前には済ませておきたい。

というのは、せっかく自宅で栽培し家族で食べるとなると、種にもこだわって、種取りまでして循環させようと考えている人たちが増えている。いい流れなのだが、固定種で日本栽培種となると圧倒的に数少ない。品切れも多く、良い種屋には注文が殺到して1ヶ月待ちもある。

早めに段取りしておきたい。

⑥コンパニオンプランツに沿った作物のグループ分け

ポタジェはなるだけ隙間を作らないように密植するので、コンパニオンプランツの知識は欠かせない。

いくつかの混植グループを作り、それぞれどのくらいのスペースが必要かを想定する。

その時、後作に何を育てるかも想定しておく。春まきであれば秋まき野菜の組み合わせまで考えておく必要がある。

まずは、連作障害は出るものと思って、輪作を基本とする。

ただ、人参と大根の混植の畝だけは収穫と播種を繰り返しながら使い続けることができそうなので、試してみたい。

⑦グループごとに作物の配置図を作る

グループ分けしたスペースを組み合わせて、全体のスペースにはめ込み、菜園スペースの全体像を作る。

宿根草・多年草スペース、輪作が必要ないスペース、輪作していくスペースなどを考慮する。

⑧作物配置図をもとに畝の形状を決める

畝作りは基本的に最初の一回だけで使い続けるものなので、作業しやすく、輪作しやすい、ポタジェとして景観的にバランス良く美しい仕上がりを想定したものにしたい。

⑨畝立てをし、作物に沿った最終土作り

この時点では育てる作物も決まっているので、作物にあった畝の高さや土質を最終調整する。

この時点で土が乾かないよう、草マルチをしたい。草をたっぷり用意できればいいのだが、そうでない場合を想定して、いちばん最初にまず緑肥のタネを撒いておくことも必要である。

⑩播種日の決め方

播種日も単純なことなのだが、これがなかなかむずかしい。

まず、雨の日の種まきはできない。種が流れてしまう。高温晴天日が続いていて土が乾きすぎている場合も適さない。いちばん適当な日は、雨の2〜3日後や、蒔いた次の日あたりに雨が降る日。

播種時期が近づいたら天気予報のチェックも忘れず、播種日の候補をいくつかあげておく。

種まきカレンダーを使っている場合はもっと狭き門になる。うちではシュタイナーの種まきカレンダーを使っているが、種のまき時にカレンダーでの適期と天候を考慮するとできない日も多い。遅れがちになる。

その上、段取り不足だと時期を逸してしまうことにもなる。菜園仕事はまずは紙の上で構想を練り、その上でしっかりした段取りが必要となる。大げさなようだが、うまく回り始めるまで、特に最初の3年は紙の上で考えることも多そうだ。

まとめ

ということで菜園づくりには全体設計とスケジュール管理が欠かせない。3年も経てば菜園も充実し、作業も楽になってくると思うので、あとはよく観察しながら改善していけば、美しくおいしいポタジェに育つはず!期待を込めて!

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