[今日の庭]シュタイナーの種まきカレンダー「農事暦」ってどんなもの?

今日の庭

個体によって違いがあるが、手前のものは徐々に黒く色づいていった

この夏、黒ピーマンはカメムシに集中攻撃を受け、花が咲いても咲いても落ちるばかりで実をつけなかった。カメムシを見つけたら取り、にんにくの焼酎漬けと木酢を混ぜて薄めた液を時々まいていたらカメムシも見かけなくなった。まあ、時期なのかも知れない。

ただ、この成長の悪さはカメムシばかりのせいではなく、土やその他の虫にも原因があるのだろう。涼しくなってきた今頃あちこちに実をつけだしたが、茎自体の成長が悪く、葉もすぐ黄色くなって落ちていくし、虫食い跡もあちこちにあるので、できの良いピーマンとは言えない。とりあえず黒い色のピーマンを見ただけでも良しとしよう。

このグリーンのピーマンも数日後黒く変化しだした。小さいうちに黒く変化したり、ある程度大きくなって変化したり個体によって様々。収穫しないでそのままにしておくと赤くなっていく。

大根の発芽

大根は2週間で本葉4枚程度に成長している。いまのところ虫の形跡はない。人参はちらほらと発芽が見える程度。成長が遅いので、前回もダメだったなーと諦めかけたところ、100%に近い確率で育っていったので多分全滅ということはないだろう。

ビーツとルバーブがなかなか成長しない。難しそうだ。

しそ

しその穂が出だしたので、放おっておけば来年もこぼれ種でたくさんの青じそが収穫できそう。有り難い!暑い夏の食欲のない時期にはとても重宝する。

種まきをした作物よりも、こぼれ種の自主発芽のほうが圧倒的に生育旺盛であったので、自然に種を落とし、適当な時期に自然発芽してくれそうなものは放おって置くことにした。

シュタイナーの種まきカレンダー「農事暦」

「作物の成長には宇宙全体が関わりを持っている。植物のすぐ側の環境だけが関係を持っていると考えるのは幼稚だ」シュタイナーの言葉である。

菜園を始めるに当たり、シュタイナーの種まきカレンダーを用意し、一応それに従って種まきをしている。気象状況と相まって、なかなか思うような日程で作業ができず、期を逸してしまうことも出てくる。

先日の台風の日は「根の日」にあたっていたので、根モノの2回目の種まきを予定していたができず、その数日前の葉モノの種まきも芽が出かけたところに台風では育たないだろうと思い見送った。

気象状況と暦がうまく噛み合って予定通りに種まきできることは以外にも少ない。

暦通りにできなくても、あとの作業を暦に準じてやれば修正されていくとはなっているが、使っている以上は一番肝心な種まきはピンポイントでやりたい。

農事暦の基本は月の運行と十二星座

シュタイナーの種まきカレンダー「農事暦」は、西洋占星術にある程度馴染みがあれば理解しやすいのかもしれない。

天球上の太陽の通り道=黃道に添って星座帯があり、そこに、おひつじ座から魚座までの十二星座が並んでいるが、この星座帯のことを獣帯と呼ぶ。

太陽はこの獣帯上を1年かけて一周し、これが季節の変化・・・日本で言えば「四季」となり、月は白道と呼ばれる軌道上を27日で一周している。

端的に言うと、「農事暦」は月がその軌道上を運行する時、どの星座の前に位置しているかが重要になる。

というのは、人間が土壌や作物に対して働きかける時、人間は、そのときに月が位置している星座のエレメント(要素)を土壌や作物に仲介しているからである。

星座は4つのエレメントに分けられる。それぞれの特性を簡単に表記すると、

エレメント 星座 局地気候みのり器官
水のエレメント 魚座・蟹座・蠍座 多湿・雨
熱のエレメント牡羊座・しし座・射手座 暖かい・熱い
土のエレメント牡牛座・乙女座・山羊座涼しい・寒い
光のエレメント双子座・天秤座・水瓶座風・明るい

このように分類され、「葉の日」にほうれん草や小松菜などの葉物やネギ類、キャベツ類など、「実の日」には穀物類や豆類、きゅうりやピーマンなど実のなるもの、「根の日」にはイモ類、たまねぎ、ごぼうなどの地下茎のもの、「花の日」には花類やハーブ類、さやを収穫する豆類など、その日のエレメントに応じて作物を選び作業することになる。

これは種まきだけではなく、畝作りから間引き、定植、収穫に至るまですべての農作業に当てはまる。

その他にも、農事に影響する天象は色々あるが、興味のある方は、イザラ書房の「種まきカレンダー」やシュタイナーの「農業講座」がおすすめ。

この暦の有効性についてはまだ発言する立場にないが、長く受け継がれてきたものなので、検証してみたいと思っている。ただ、惑星からの力を受け取るには、その土地自体を自然の循環ができた力強いものにしておく必要があるだろう。

草や作物が生えては枯れ、木の葉が落ち、虫たちが集まり、その死骸もろとも微生物が分解し、腐葉土と化して堆積していく。地中では草や作物の根が枯れ、空気層を作り、微生物の住処となり、その分泌物や作物の根粒菌などで団粒構造=柔らかく通気性に富み、排水性保水性に富んだ土になっていく。人間が邪魔をしない時間が必要である。

イザラ書房の[種まきカレンダー2022]から一部引用しています。
今年も残り3ヶ月となりましたが、このカレンダーは4月発行になっており、4月までの暦がついていますので、興味のある方は検索してみてください。

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